第6章 06.球技大会
体育館が壊れるんじゃないかと思うくらいの声援。
どこも負けずと応援をしている。
もはや何を言ってるのか、分からない。
私たちも負けてらんない!
『これ勝てば、優勝だよ!』
「「「おー!!」」」
『ここまで来たんだから、絶対勝つよ!』
「「「おおおー!!!」」」
そして私たちB組の最後のゲームが始まる。
-----
悠「凌香!」
栞「凌香ちゃん!シュート!!」
ーーピピー!!
ホイッスルを鳴った瞬間、私は倒れるように床に仰向けになる。
B組の人たちが興奮からコートに集まれば、気づいたら私は胴上げをされていた。
『ぅわっ!?』
悠「や、やった…っ!」
栞「優勝、だよ!凌香ちゃん!!」
みんな興奮状態で、体育館は大歓声が響いていた。
-----
それから、閉会式が終わると、私はなぜかバスケ部の人たちに囲まれていた。
「朝日奈さん!ぜひバスケ部に入って!」
「そうだよ!あれだけ才能あるのにバスケやらないなんて勿体無い!」
「男子バスケのマネージャーになって!」
ど、どうしよう…。
何て思ってると、誰かに腕を掴まれた。
跡「こいつは俺らのモンだ。」
『あ、景吾…』
向「まぁ、確かにあんな試合見せられたんじゃ、勧誘するなって方が無理だろうけど。」
芥「それでも、凌香は渡さないよー!」
私の後ろには理恵を含め、テニス部レギュラーが勢ぞろいしていた。
そっか。私の居場所は、ここにあるんだ…。
『…バスケは好きです。だから、何か力になることがあれば協力させてください。』
宍「お前…っ!」
『でも、私はテニス部を優先します。助っ人とか…そう言うのなら、出来るかもしれないので。』
「…分かった。じゃあ、また何かあったら、よろしく。」
『はいっ!』
バスケ部が去って、私はみんなの方に振り返る。
『みんな、ありがと!』
鳳「凌香先輩、運動神経凄くよかったんですね」
理「私は知ってたけどね!」
理恵はそう言うと私をぎゅうっと抱きしめた。
私も強く抱きしめる。
『理恵のクラスは、女子バレー優勝したんだよね?おめでとう!』
理「へへっ、ありがと!」
離れて、笑い合う。
理「んもう!凌香好き!カッコいい!凌香が男だったら私絶対狙うのに!」
『またそんなこと言うー』