第6章 06.球技大会
球技大会1週間前の昼休み。
私たちB組で種目でバスケを選んだ人たちと体育館に居た。
『栞ちゃん、ちゃんとボール見て!』
『悠ちゃん、いいね!そのままゴール!!』
悠ちゃんはそのままゴールネットにボールを入れる。
そしてチームメイトでハイタッチ!
栞「悠ちゃんすごい!格好いいね!」
悠「いや、凌香のおかげだよ」
『え、私?』
なんて話していると、私の周りに女の子たちが集まってくる。
…なんか、新鮮だな…。
悠「凌香、めっちゃ熱心にお兄さんのアドバイス聞いて私たちに伝授してくれるから、動きやすいんだよね」
栞「あと、凌香ちゃんは教え方上手いよね!さすがテニス部マネージャー!って感じ!」
さすがにそこまで褒められると照れてしまう。
――キーンコーンカーンコーン
『あ、鳴っちゃった…』
悠「戻るか…」
栞「そうだね…」
そうして私たちは教室へ戻る。
なんていうのを球技大会目前まで続けていた。
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球技大会当日。
私は今までにないくらいに緊張していた。
昴「今日が球技大会だったか…頑張れよ」
なんていって、頭を撫でてくれるすば兄にすごくパワーをもらった気がする。
…そんな日も気にせず朝練があるテニス部。ほんと鬼だと思う。
そう思いながらも、すでに手馴れたように部室に入り、着替え、マネージャー業に取り組む。
すると当たり前のように次第に部員が部室に入ってくる。
向「ふぁ~…はよ、凌香」
『おはよー、向日』
なんて言うと寝ぼけてる感じの向日が私のことをじーっと見つめてきた。
なんだ、私に惚れたか?(笑)
向「お前さー、いつまで苗字なワケ?」
『…は?』
向日の思わぬ言葉に首をかしげる。
向「ジローとか鳳とかは名前なのによー。」
なんてちょっと膨れてる向日が可愛い、なんて思ってしまった。