第5章 05.新しい家族
椿「初めましてのギュ〜だよ☆」
そう言ってつば兄は目の前の女の子を抱きしめていた。
『あー!!つば兄ズルい!!』
ーーボカッ
椿「ってぇー!梓ぁ!って、あ、凌香!」
『初めましてのぎゅーだよ!』
私はあず兄の拳によって離れたつば兄の隙間を埋めるように、彼女の胸に私は飛び込んだ。
絵「え、えっと…」
右「凌香、まずは自己紹介をしなさい。」
『あっ、そうだったね!』
私は女の子から離れる。
『改めまして!朝日奈家の長女…今はもう、次女か…。朝日奈凌香です!中3です!よろしくね、お姉ちゃん!』
私はそう言うと再びお姉ちゃん抱き着いた。
絵「私は日向絵麻って言います。高校2年生です。よろしくね、凌香ちゃん」
『!!うん!よろしく!』
名前を呼ばれて思わずハイテンションになる。
要「熱烈な歓迎だね、凌香」
『かな兄!だって、思ってたより可愛いんだもん!』
椿「はいはい。もう離れようね。挨拶できないでしょー?」
…まさか、つば兄に言われるとは…。
私がお姉ちゃんから離れると同時にかな兄がアタックしにいった。
まぁ、こうなるよね。だって、お姉ちゃん可愛いもん!
梓「で、椿はいつまで凌香を抱きしめてるの?」
椿「ゲッ、バレた?」
私も気付かなかった…。
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そしてその日、お姉ちゃんが倒れてしまった。
どうやら、疲れみたい。…大丈夫かな。
京兄にお粥を頼まれて、一生懸命作る。
ワゴンに乗せってお姉ちゃんの部屋に向かう。
『…あ。かな兄め…手早いな。』
要「ゲッ、凌香…」
絵「凌香ちゃん…」
『どうでもいいけも、お姉ちゃん泣かせたら、いくらかな兄でも許さないよ?』
要「何々、ヤキモチ?嬉しいなぁ〜」
そう言ってかな兄に抱き締められる。
『他の人に触れた直後に触れるってどうかと思うけど。』
要「なに、本当に怒ってるの?」
『……』
…まぁ、一ミリも妬いてないと言ったらウソになるかも、しれないけど…。
よく分かんない。
『とにかく!お姉ちゃんは渡さないからね!』
要「え、そっち?」
『そうだ!お姉ちゃん!』
絵「えっ、私?」
『これ、お粥!食べてね。』
絵「あ、ありがとう」
『どういたしまして!』
要「え、最終的に俺、無視?」
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