第9章 【プロボーズ編】
「熱っ!」
鍋のふちにあたった指を引っ込める
もうすぐ彼が仕事から帰ってくる時間
焦って起こしたうっかりミス
凍えるような寒さの中を帰ってくる彼を
温かいご馳走でお出迎えしようと
今日は仕事を早く切り上げ彼のマンションへ
1人暮らしを始めた彼に渡された合鍵
最初は使う度に恥ずかしかったけど
今ではすっかり当たり前になったね
彼は私が部屋にいると
いつもあのまぶしい笑顔で帰ってきてくれる
ただいまって、私を抱きしめてくれる
あの頃と変わらないあなたの笑顔は
私にいつも元気を分けてくれるの
私の大好きな
まるで夏の日の太陽のような
____あなたのまぶしい笑顔
ね、英二くん
私ね、そんなあなたの笑顔の隣で
私もずっとずっと笑っていたいって
そう思っているって知ったら
あなたはどう思うかな・・・?