第7章 【バレンタイン編】
「でもさ?、玲音、璃音が一生懸命作ったの、勝手に食べちゃ駄目だよにゃ?」
「・・・ん。」
「じゃさ、璃音にもう一回、謝まろ?」
「うん・・・」
玲音は素直にオレの言葉にうなずくと、璃音にもう一度、ごめんなしゃい、と謝る。
璃音もやっと冷静になれたようで、軽くため息をついた後、もういいよ、そういつもの笑顔に戻った。
「うわ~~~ん、りおん、ごめんなしゃい~~~~!!!」
「うん、お姉ちゃんもいっぱい怒ってごめんね?」
抱き合って謝り合う二人、うんうん、なんて美しい姉弟愛。
これにて一件落着ーってね!
・・・それにしても、玲音も可愛いとこあんじゃん?
普段は生意気なことばっか言ってるけど、我慢できなくてチョコ食べちゃたとことか、こんな風に泣いて謝ったりとか。
やっぱ、なんだかんだ言っても子どもだよな~・・・
な~んて思ってみていたら、そんな玲音と目が合った。
ん・・・?、玲音、今、笑った?
あぁーーー!、何だよぉ!、アッカンベーなんてしてんじゃん!
もしかして・・・オレのチョコ、食べちゃったのって・・・わざと?
そんでもって泣いて謝ったのも・・・全部・・・演技?
や、やられたニャーーーーー!!!