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【テニプリ】キミの輝きオレの陽だまり

第5章 【誕生日編】




「・・・英二先輩が・・・」


言うかどうか、散々迷った様子の璃音がやっと口を開いた。
うんうん、オレが何したの?
みんなが身を乗り出して、その言葉の続きを待っている。


「・・・二股・・・かけたから・・・」
「「「・・・二股!!!???」」」


思いがけない璃音のその言葉に、オレだけじゃなく、その場にいた全員が驚きの声を上げる。


「英二!、二股って本当なのか!?」
「二股はいけねぇなぁ、いけねぇよ!」
「小宮山先輩が怒るのも無理ないっすね。」


みんなの冷たい視線がオレに向けられるから、ちょいまち!、そう慌ててそれを否定した。


「オレ、二股なんてかけてないぞ!ずっと璃音一筋だかんな!!」


二股なんて、誤解もいいところ。
全く身に覚えがないその疑惑に、なんでそんな風に思ったんだよ?、なんて首をひねりながら、とにかく、誤解は解かなくちゃ!、そう必死に璃音に駆け寄った。


駆け寄ったけど・・・璃音は目もあわせてくんないし、誤解の理由も話してくんない・・・


「ふむ、二股と言えるかどうかはわからないが、俺のデータによると、英二は2週間前に3組の市川さんに告白されてから、頻繁にメールのやり取りをしている。」
「で、でも別にオレはただ来たメールに返信しているだけだって!」


どこからか深緑のデータノートを取り出した乾が、メガネのブリッジをクイッと上げながら淡々と話す。


その言葉にあからさまにギクッとしちゃって、慌てて言い訳したけれど、でも、英二がメールしている女の子は彼女だけじゃないよね?、なんて不二までクスクス笑って言うから、ますますややこしくなるような事言うなよな!!なんて声を張り上げる。

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