第4章 【ハロウィン編】
「小宮山~、待たせたな!、お前も着替えろよ。」
「あ、うん・・・リョーマくんは・・・結局、なに?」
「こいつはミニデーモンだよ!」
「・・・桃先輩、なんで『ミニ』なんすか・・・」
・・・なるほど、リョーマくんは悪魔の耳とシッポをつけている。
悪魔、似合うかも・・・そう思って思わず河村先輩にフォークを借りて手渡すと、ため息をつきながらも仕方がないなって顔でリョーマくんはそれを受け取ってくれる。
なんだかんだ言って付き合い良いよね、そう内心クスクス笑った。
桃ちゃん達と入れ違いで別室に入って、英二先輩のくれた包みをあけて中を確認すると、私は思わずそれを落としてしまった。
【コスプレセット~にゃんこ~】
こ、コスプレ・・・!!??ってどういう事?
とりあえずひとつひとつ出してみる。
ネコ耳カチューシャ、猫の手、シッポにリボンと鈴のついた首輪、ミニのフリフリのワンピース・・・
全部白とピンクの可愛らしい色合いで、柔らかいネコのイメージだろう、フワフワ・モコモコとしている。
英二先輩・・・コレを私に着ろっていうの・・・?
・・・って、そもそも、どうやってコレ、手に入れたのだろうか?とか、いやいやそれより、こういうのが好きなのかな?とか、とにかく頭のははてなマークがいっぱいで、誰もいない部屋の中で右往左往してしまう。