第4章 【ハロウィン編】
「まぁまぁ、越前も選んだらこっちの部屋で着替えろよ。小宮山さんは後でいいかな?」
そんな河村先輩にリョーマくんはウィーッスと答えると、ため息をつきながら衣装ケースの中身を物色する。
「河村先輩、今日も大人数で押しかけることになってしまって、ご迷惑じゃなかったですか?」
「うん、大丈夫だよ。もともと定休日だったしね。」
「なら良かったです。ところで先輩は狼男ですね?」
「はは、ガラじゃない気もするけどね・・・」
なんていつも大勢で押しかけることへの謝罪と、河村先輩の衣装について話をしていると、英二先輩が何か企んでいるような笑顔で近づいてきたから、不思議に思って首を傾げる。
「ほい、タカさん、ラケット・・・じゃなくて満月!」
「~~~~~今日はハロウィーーーン!!燃えるぜバーーーニング!!!」
ラケットを持った途端、変身して凶暴?になった河村先輩に苦笑いすると、そんな私に英二先輩は、ほら、ピッタリじゃん?そうウインクしながら包みを手渡してきた。
「ふふ、そうですね、えっと・・・これは?」
「璃音ちゃんの衣装だよん♪」
「あぁ、ありがとうございます・・・でも私、まだ選んでない・・・」
「いいの、いいの!、璃音ちゃんはこれって決まってんの♪」
そんな英二先輩の嬉しそうな笑顔に、何かありそうな気はしつつも、先輩か選んでくれたのならって思って、桃ちゃんたちのあとに着替えますね、そう答える。
そんな私に、うんうん、よろしくね~、そう言って英二先輩はニヤリと笑った。