第7章 truth
「闇討ち、暗殺、お手の物っ!!」
堀川だ。そう認識した瞬間、鮮やかに堀川は大太刀を斬り伏せた。
「堀国! 更に前方、短刀二体だ。俺が援護する」
「了解!」
軽い身のこなしで堀川は次の動作に入る。その隙を狙う短刀二体を牽制するように、理仁が堀川の動きに合わせて的確に弾丸を放つ。弾丸により、怯んだ敵をしっかりと目の前に捉えると、堀川は迷いなく刀を振り下ろした。
「なんで……」
山姥切はそれしか言葉にすることは出来なかった。何故なら、あの演練の時と同じように華奢なくせに無駄に頼りがいのある背が……目の前にあったから。
「無事か? 国広」
理仁が振り返れば、放心状態の山姥切が瞬きを繰り返していた。
「堀国! 状況報告」
「はいっ、短刀二体破壊を確認。大太刀も完全に折れてる、大丈夫だよ」
「……なんとか間に合ったみたいだな」
「なんで、なんであんたがここに……?」
「誰かさんが勝手な行動をしているのが、モニター越しで見えたからな」
「……理仁お前、ここにどうやってきた!?」
「こんのすけに頼んで、行けるようにしてもらった。来てよかっただろう? 馬鹿野郎ども」
そう理仁が笑えば、物陰から傷だらけになりながらも、肩を貸し合い他の仲間達も姿を現した。無事な姿を確認すると、理仁はほっと息を吐いた。そして、山姥切の身体を軽々と持ち上げては俵抱きにしてしまう。