第8章 遊園地へ Let's go!
シンタローside
カ「なかなか来ないねぇ二人とも」
シ「そうだな。…ま、キドの携帯にエネが行ってるはずだし、大丈夫だろ」
お化け屋敷を出たオレたちは、出口の所でカナとキドを待っていた。
いや…ここのお化け屋敷ホントなんだったんだよ。怖すぎて男二人でギャーギャー叫んじまったじゃねぇかこの野郎。
中の様子を思い出してげんなりするが、今はそんな事関係ない。
オレらの後に入ったはずの客も出てきてんのに、二人がなかなか出てこないのだ。
何処かで道に迷ったんだろうか。
そんな事を考えている矢先。
ドドドドドドド
と物凄い音が聞こえてきた。
…どっからだこの音。太鼓…にしては重たいし、効果音…はこんなの無かったよな。
顎に手を当てながら考えていると、カノが「ちょっとちょっと!」と焦り気味に肩を叩いてきた。
カ「シ、シンタローくん!中から何か来るよ!」
シ「はあ?お前何言ってん……んん!?な、なんだ!?!?」
少しの砂煙(?)と共にお化け屋敷の中から音が近付いてくる。
オレらが固唾を呑んでその方向を見ていると…
何かを背負ったカナ(?)がハイスピードで迫ってきた。
カ「え、あれもしかしてカナ!?ってことは、背中のってキド!?」
シ「そ、そういう事になるな…」
そうこう話している内に、カナはオレらの目の前まで来て急ブレーキをかけ止まった。
特に息が切れている様子もなく、カナはすました顔でオレらを見上げる。