第8章 遊園地へ Let's go!
只今、お化け屋敷の列に並んでます。
二人ずつ入るらしくて、先にカノとシンタローさんが、次にキドと私が入る事になったは良いんですけど…隣にいるキドの様子がとてつもなく気になる。
ああ…デジャヴを感じる……。
『……キド、本当に大丈夫なんですか?無理してないですか?』
キ「だっ大丈夫だ!俺は団長だからな、お化けなんか怖くないさ!」
引きつったドヤ顔をするキド。
団長だから怖くないって、よく分からない理由だな…。
『……そう、ですか』
罪悪感が胸の内に広がる。
キドも、カノも、シンタローさんも…私のワガママを無理して聞いてくれてる。
それなら…私は何も言わない方が良いんじゃないか。
私のせいで無理させてるんなら…
カ「なーに暗い顔してんの!」
『へっ……っうわぁ!?』
視線を上げたら目の前にカノの顔があった。
完全に自分の世界に飛んでから、驚きすぎて大きな声で叫んでしまう。
カノはニヤニヤ笑いながら両手を合わせ、祈るような仕草をした。
カ「もう少しで順番来るよ。今の内に祈っておいた方が良いんじゃない?」
『…お気遣いどうも』
シ「そういや、カナはお化けとか平気なのか?」
『そうですね…入った事無いので分かりませんけど、本物には怖いので会いたくないですね。ほら…撃退できないじゃないですか、お化けって』
シ「怖い基準そこかよ!?でもまぁ、それなら大丈夫そうだな…」
エ「どっちかと言うと、お化け役の人やセットの方が心配ですね」
シ「確かにな…」
ちょっと、二人ともどういう意味ですかそれ。