• テキストサイズ

【カゲプロ】罪の深層

第7章 夏風邪にご用心




………ほえ?
死んじゃう??……夏風邪で??

呆然としながらも話を聞くと、部屋に入って声をかけても返事も何も無かったとのことで…。
思考が停止する私を他所に、マリーちゃんはまたボロボロと泣き出してしまった。


マ「やだ…やだよぉ……セト死んじゃやだぁ…」

『え、ちょ、マリーちゃん…夏風邪だから死ぬことはないと思いますよ?』

マ「え……そ…そうなの…?」


涙目で見つめてくるマリーちゃん。
本気で心配してるんだ…。


『はい、セトさんは死にませんよ。安心してください』

マ「……良かったぁ……」


マリーちゃんはその場に座り込んだ。
私も良かったよ…マリーちゃん泣き止んでくれて…。

ある意味安堵した私はふと、ある事に気付いた。
マリーちゃんの手にしっかりと抱かれている、箱。


『マリーちゃん、冷えピタ……もしかして…』

マ「あ…あぁあ!!」


またもや涙目になるマリーちゃん。
まあ予想は出来てたよ…うん。


『私が氷枕と一緒に配っておきますよ。ただ、ヒビヤくんとモモさんはもう配っちゃったんで…二人の分はお願いできますか?』

マ「うん…ごめんね、カナちゃん…」

『大丈夫ですよ。気にしないでください』


私はマリーちゃんに笑いかけ、冷えピタを二枚取り出しマリーちゃんの手に握らせた。


『頼みましたよマリーちゃん』

マ「!うんっ…!」


トテトテと歩いていくマリーちゃんを見送り、私はセトさんの部屋にノックをして入った。


/ 73ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp