第5章 デパート大作戦
死…か。
私に死ぬ時は…来るんだろうか。
『っ…皆さん…落ち着いてください…』
シ「落ち着いてられるか!!!!」
キ「とにかく、病院に運ぶぞ!!」
あの…聞いてよ…
『だから…大丈夫なんですって…!!!! ほら、腕見てくださいよ…』
キ「何を……って…え…!?!?」
キドもシンタローさんも間抜けな顔をする。
驚くのも無理はない。
マシンガンを受けた腕は、血も止まり何事も無かったかのように傷跡も無いのだから。
一般人なら驚くどころか失神してしまうんじゃないか、というレベルだ。
『…言ったじゃないですか、私は死なないって…』
含み笑いでそう言った。
実際は、死ねない、の方が正しい気もするけど。
キ「…まさか、その言葉が本当だったとはな…」
エ「じゃあ…カナさんは不死身なんですか?」
『不死身…とはちょっと違います。頭か心臓を破壊されれば…命はそこで終わりです。逆に言うと…その二つの場所以外なら、どこをどう負傷しても痛いだけです』
シ「…どうしてそうなったのかは…聞かない方が良いか?」
シンタローさんの問いに私は一瞬口をつぐむ。
そして、なるべく笑顔になるよう努めて答えた。
『…そうしてもらえると…嬉しいです』
シ「そうか。じゃあ…聞かねえよ」
『ありがとうございます…』
シンタローさんはそれ以上追求してこなかった。
キドも、エネさんも。
それがとても、ありがたかった。