第5章 デパート大作戦

『全員、床に伏せてっ!!!!」


私が叫ぶと、人質の人はバッと頭を下げ床に伏せる。
マシンガンの方を対処しようとそちらの方に振り向く。
そのマシンガンの銃口は、見えないはずのシンタローさんの方に向いている。
男は今にも乱射しそうな勢いだ。
私はとっさにシンタローさんの方へ走る。


『シンタローさん！危ないっーーー』


バララララララララッッ!!!!


『ーーぐぅッ…!!!!』

シ「おっおい!!! カナっ!! お前っ…!!」


床に無理矢理押し付けたシンタローさんが、震える声で叫んだ。
不覚にも、マシンガンを片腕に受けてしまった。
大量の鮮血が腕を伝って床に滴り落ちる。

痛い痛い痛い痛い痛い…!!!!
でもッ…こいつを倒すのが先だっ!!!


『うああああっ!!!!』

「ガハアッ…!!!!」


顎に膝蹴りを入れ、男は仰向けに倒れた。
その間にエネさんが制御室をジャックしたようで、シャッターがガラガラと音を立てて開いていく。

良かった、成功して…

安堵した途端、私は膝から崩れ落ちた。
キドとシンタローさんが叫びながら駆け寄ってくる。

…あ、腕…まだ治ってない…。


キ「カナッ!! しっかりしろ!! すぐに病院に連れてってやるからな!!」

シ「すまねぇっ…!!!!カナ…!!オレのせいで…!!!!」

エ「カナさん!!気をしっかり持ってください!!!!死んじゃダメですよ!!」