第5章 デパート大作戦
ーーーー
キ「…よし、全員居るな」
シ「おう。この商品の向こう側に…テロ集団と人質が居るのか」
『…まず…これをどうにかしなきゃいけないですね…』
テロ集団の見張りを倒しながら、なんとか裏側に潜入できた。
目の前には私の身長の2倍はありそうな商品の壁。
まあ、私は別に飛び越えればいいんだけど…さすがに二人は無理だろうしなぁ…。
すると、シンタローさんがある商品の列に手を当てながら呟いた。
シ「こっちの列なら人質に当てずに倒せる。ちょっと派手になるが、これを倒して向こう側に移ろう」
キ「ああ。カナ、準備はいいか?」
『…はい』
いよいよだ。
私の働き次第で…この先の運命が決まる。
行くぞ、私。
キ「…そらっ」
キドが体全体を使って商品を押し倒す。
商品の壁は勢いよく向こう側に倒れこみ、道が開けた。
突然倒れてきた商品に、テロ集団は勿論のこと人質となっている人達も驚く。
私の視線の先には、15人程の犯人達。
…本気でいこう。
『…キド、《能力》の方お願いします』
キ「ああ、任せておけ」
キドの返事を聞き、すぐさま敵の殲滅にかかる。
「なっ、なんだ!?何がーーッがはっ!!」
「はっ!?どうしたーーぐぁっ!!」
うろたえるテロ集団を次々とノックアウトしていく。
横目でシンタローさんがコンピューターに近付いた事を確認し、邪魔をさせないよう、さらに倒すスピードを上げていく。
「っこの…くそがああああああッ!!!!!」
リーダーかと思われる男がマシンガンを取り出した。
マズイ、銃はダメだ!!
『キドっ!!能力を解除してください!!」
キ「わかった!」
キドの能力が解除される。
突然現れた私に人質の人は驚いて目を見開く。
だけど、マシンガンの男はもう混乱しているらしく、私に気付いていない。
好都合だ。