第5章 デパート大作戦
キ「ほぉ…今のはこんなに便利になってるんだな」
『なんか…どれも変わらないような気がします…』
シ「まあ、あんまり違いはねぇよ。ただ機種によっちゃ機能が違うからな。自分で気に入ったやつを選んだ方が、愛着がわくってもんだ」
『へぇ…』
正直言って…なんでも良いんだけど。
とりあえず、安めで大きすぎなくて性能がそこそこ良いやつ…。
なんて事を考えながら歩いていると、足下に何かが転がってきた。
反射的にそれを掴んで投げ飛ばす。
爆弾か何かと思ったが、ただ煙が出てくるだけ。
ほっと息をつく。
キ「…もしかして、またか?」
シ「……そうっぽい…な」
呆れた顔をする二人。
何が"また"なんだろう?
『あの…何がーーー』
キ「しっ…静かにしてろ」
キドに口を塞がれる。
いつになく真剣な表情に、何かがあったことは分かった。
シ「…一応、どこかに隠れておくか?」
キ「そうだな…能力があるとはいえ危険なのに変わりはない。それに、今日は人数が少ないしな…。行くぞ、二人とも」
キドの誘導により、人目のつかない場所に身を潜める。
程無くして、警報と共に明らかに侵入者っぽい人達が乗り込んできた。
その集団は、手当たり次第に客を拉致って何処かへ行ってしまった。