第4章 メカクシ団
「…あ、あの、ごめんなさい。ぼーっとしてて…」
「ふっ…大丈夫、気にするな。それより…お前こそ平気か?さっきの…」
さっきの……ああ、あれか…
「……大丈夫です。騒いじゃってごめんなさい…」
「いや、良いんだ。あんな事されたら普通騒ぐさ。今はちょっと取り込んでるんだが…」
少し目を逸らして言う緑髪さん。
…なんか、嫌な予感する。
「あの…さっきの赤ジャージさんに会えますか…?叫んだの…謝りたいんです…」
「あ、まあ…それは良いんだけどな…うーん…」
「……あの部屋ですか?」
すっと一つの扉を指差す。
緑髪さんは驚きを隠せないようで、少し目を見開いて私を見据える。
暫くすると、観念したように溜め息をついた。
「…お前さえ良いのなら、会えるぞ」
「…お願いします」
正直に言えばあまり会いたくないのだが。
さっきの緑髪さんの態度からすると、私に言えないことをやっているに違いない。
ましてや暴力とか振るわれてたら、本当に申し訳なさすぎる。
意を決して私は緑髪さんの後について行った。
ゴクリ、と唾を飲み込む。
妙な緊張感が私に押し寄せてくる。
緑髪さんの手がドアノブにかけられ、ドアが開かれた。
そこに待ち受けていたのは…
パンツ一丁でベッドに縛られている、赤ジャージさん。
それと先程のメンバーにプラスして、スマホを持ちながら仁王立ちするピンクのパーカーを着た女の子。
あと小さい男の子と白髪の長身の男の人。
…何このシュールな光景。