第4章 メカクシ団
モロモロの事が終わって、また湯船に浸かっていた。
…のぼせそうだし、そろそろ上がろうかな。
湯船の縁に手をついてお湯から出る。
バスタオルで身体を拭き、脱衣所に出ようとしたその時だ。
ーーガチャッ
ドアノブが下に押されドアが開き、赤いジャージを着た男の人が入って来た。
もちろん私はまだ裸。
赤ジャージさんと目が合って、私も赤ジャージさんも暫く固まる。
呆気に取られた様な顔をする赤ジャージさん。
私は一度風呂場に入り扉を閉める。
そして、思いっきり叫んだ。
「っきゃあぁぁああっっ!!!!!」
「うぉっ!?!?そっその…!!悪いっ!!ワザとやったわけじゃ…!!.」
赤ジャージさんの必至の弁明も今の私には届かない。
と言うか届く訳がない。
はっ…裸見られたああぁっ…!!!(泣
という羞恥やらなんやらでいっぱいいっぱいだったからだ。
その内に緑髪さんの声が聞こえて来て、怒鳴り声と共に人影は無くなった。
い…今のはなんだったんだろう…
変質者かな…
そんな事を思いながら改めて脱衣所に出た。
今度は誰も入ってこないか十分確かめながら。
用意されている服を着て元居た場所に戻る。
だが、そこに人の居る気配は無く、何も乗っていない机と椅子がぽつんとあるだけだった。
それこそ、先程までのことが夢だったみたいに。
……結局、ご飯にありつけないままで終わった気がする。
まあ良いか。
「お…出てたか」
突然現れた緑髪さんに驚いて、ヒッと小さく叫んでしまった。
それを見た緑髪さんは明らかに落胆した顔をする。
私は慌ててフォローをした。