第3章 1.合宿しようよ!
『もしもし?征ちゃん、どうしたの?』
―「やぁ、。学校だというのにすまないな。ちょっと相談したい事があってね。今、平気か?」
『HRまでなら平気だよ。どうしたの?』
―「実は今年も合宿をしようと思っていてね。洛山だけで行ってもいいんだが、少し刺激がほしい。そこで、。君達誠凛さえ良ければ合同合宿をしないか?洛山に女子チームはないから立翔高校を招待しようと思っている」
征ちゃんの電話はびっくりするものだった。まさか合同合宿とは…
『…クスッ…相変わらず面白いね、征ちゃんは』
―「君なら気に入ると思ったんだ」
『もちろんだよ。でも男バスに許可もらわないといけないから、今日の夜もう一度電話するよ』
―「あぁ。良い返事を期待してるよ。それと…」
『何?』
―「…好きだよ、。…じゃあまた」
征ちゃんからの電話は一方的に切れた。あたしは後ろにあった壁にもたれる。
『…征ちゃんの…ばか…』
窓にほんのり映ったあたしの顔は、真っ赤に染まっていた。
藍「お帰りー。随分早かったね。赤司君、何だって?って…顔赤いよー?」
『それはほっといて…電話の内容は合同合宿しようって』
花帆「合同合宿?赤司君こっち来るの?」
『場所は決まってないけどね。HR終わったらリコさんのとこ行ってくるよ。早い方がいいし』
しばらくするとやっちゃんが入って来て、HRが始まった。その間に4件のメールが来ていた。
そのメールを見て、思わず笑みがこぼれる。一度はバラバラになった皆が、また集まろうとしていることに。