第3章 1.合宿しようよ!
『え?合宿?』
茉実「そう!合宿!GWに合宿したのって中学時代が最後じゃん?去年は調整に必死だったから出来なかったし」
『そうだねー。ちょうどこなしたいメニューもあったし1年生の実力もきちんと見たかったし…うん、やろうか、合宿!』
いつもの練習後に茉実と凜子が提案してきた。思い返してみれば去年はWC前に1回だけ合宿しただけだったし。
我が誠凛高校女子バスケットボール部には、IH、WC優勝高校ということでたくさんの部員が入部してきた。鈴城中時代と同じように、ざっと40人はいるだろう。男子の方もたくさんの入部があり、今では誠凛高校は大所帯のバスケ部となった。
翌日
花帆「おっはよー、!藍ちゃん!」
藍「おはよ、花帆ちゃん!今日も相変わらず元気だね」
『おはよう、花帆。花帆にしては早いね』
花帆「うん!宗助が日直だからって、付き合わされたの」
藍「石黒君、クラス離れても花帆ちゃんを頼るんだね」
2年に上がりクラス替えも行われた。花帆とはまた同じクラスとなり、今度は藍とも一緒なクラスになった。宗君は隣のクラスでテツ君と同じ、大我君はその隣のクラスになった。
『あ、おはよ。降旗君』
降旗「あ、おはよう。ちゃん」
今回は降旗君も同じクラス。担任は引き続きやっちゃんで楽しいクラスだった。
藍「あ、!昨日言ってた合宿の件なんだけど、いいとこ見つかった?決まったなら電話しとくけど」
『あー、もう少し待って。1年生を何人連れて行くのかも決めなきゃだし』
降旗「何?女子も合宿するの?」
藍「女子も、って…男子もするの?」
降旗「うん。今度のGWにね」
やはりGWはどこも合宿するよね…早めに宿とか決めなきゃ無くなってしまう。
するとポケットに入れていた携帯が震えた。征ちゃんからだった。
『ごめん、征ちゃんから電話だ。HRまでには戻ってくるよ』
花帆「相変わらずラブラブだねぇ~。行ってらっしゃい」
花帆の冷やかしに苦笑いで教室を後にする。先生が来ないような場所に移動し、通話ボタンを押す。