第3章 1.合宿しようよ!
青峰side
康史「…さん!青峰さん!」
「…あ?」
康史「もう、どんだけ爆睡してんスか!もう着きましたよ?」
「おぉ、早ぇな」
バスから降りると半年ぶりに見る栗色の髪が見えた。見間違えるわけもねぇ、だ。
康史「青峰さん?どうしたんス…」
『大ちゃん!久しぶり!』
「…久しぶりだな、」
康史「え?この人がさん…?」
『あ、大ちゃんにも後輩が出来たんだ!初めまして。誠凛高校PG、です』
康史「あ、初めまして!桐皇学園SFの藤井康史です!よろしくお願いします!」
「オイ、どういう意味だコラ」
の頭をぐしゃぐしゃと撫でる。大ちゃんのバカ!と言うは、去年と何も変わってないだった。
そしてその間、1つの視線をずっと感じていた。
「大ちゃーん!先に宿行くって!ちゃん、また後でゆっくりお話ししよっ!」
『うん!ほら、さつきが呼んでるよ?』
「わーってる。ほら、行くぞヤス」
康史「あ、はい!失礼します」
暫く歩いた後、俺はヤスに問いかけた。
「オイ、ヤス。どういうつもりだ?」
康史「いえ、別に。ただ青峰さんが好きになる人だから、桃井さんみたいにスタイル抜群の人か、もっと派手目の人かと思ってました。一言で言うなら意外、ですね」
「…それだけか?隠し事は好きじゃねーんだよ、俺は」
康史「青峰さんこそ何か隠してません?」
「あ?」
康史「そうですね…例えば…さんへの想い、とか」
不思議な奴だ。への想いは俺が何よりも蓋をしてきて、そして何よりもバレないように注意してきた。俺が分かりやすかっただけなのか、それとも…
「…何言ってんだ。には赤司がいるっつーの」
康史「…そういう事にしといてあげましょう」
本当に不思議な奴。赤司や、テツとはまた違う不思議なオーラ。だが俺には関係ねぇ。牙をむいてきたら、俺は戦うだけだ。