• テキストサイズ

†夏目友人帳† ​~新友人帳物語~

第17章 ◆花イチ匁





「 な、夏目くん・・・

何が盛り上がったって言うのよ?」



「 ・・・花一匁。」



「 はな、いちもんめ・・・?」



「 あぁ、みんなでやったんだ。

それで疲れて寝ちゃったんだよ。」






夏目の、少し満足そうに話す言葉に

さな以外がポカンと、

はてなマークを掲げていた。




「 やべぇ、全然覚えてないぞ、俺。」


「 俺もだ・・・、西村。」


「 そんな、そんな楽しそうな事やってたのに

覚えてないなんて・・・北本!」


「 あぁ・・・、これは一大事だぞ、西村。」




「 そんな美味しい話、

夏目だけ覚えてるなんてズルいぞ!


よし、今からもう一回戦だ!

いいな、皆野共!」



「 おー!」





そう言って

夏目の話を信じきった西村と北本は

笹田と実代、

そして、

夏目とさなの手を取り

真横の林の中へと入り込んだ。


「 お、おい・・・

誰もするだなんて言ってないぞ!」


「 そうよ!

もう下校時刻はとっくに回ってるのよ!」


少し開けた場所に出ると

西村と北本は掴んでいた四人の手を離し


夏目と笹田の言葉さえ

ニカッと笑って受け流した。





「 誰もするとは言ってないが、

しない とも言ってないぞ?夏目。」


ニヤニヤと悪い笑みを浮かべて

夏目の肩に腕を回し西村が言った。



「 此処は学校じゃないぜ?笹田。」


辺りを指差し

これまた悪い笑みを浮かべて

北本が言った。




この二人の言葉に

はぁ、と溜め息を吐く夏目と笹田だが。



「 やりましょ、まだ日は暮れてませんし。」


「 楽しそう!私もやりたいです、先輩方。」





上級生組のやり取りを見て

さなと実代が笑顔で輪に加わる。



そうして、始まる

本当の花一匁。

/ 406ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp