• テキストサイズ

†夏目友人帳† ​~新友人帳物語~

第14章 ◆誕生ノ日





「 な、な・・・レイコ・・・?

レイコはもう居ない・・・と。」



「 残念だが、俺もレイコさんの孫だ。


これ以上、さなに危害を加えるなら

容赦しない。」






恐らく夏目が拳で負かしたのだろう。


夏目が自身の拳を

目の前に構えながら威嚇をすれば


紫樽は触角で殴られた頬を擦りながら

目には涙を浮かべ、後ずさる。

そして



「 ご、ごめんなさ・・・い。」




涙目のまま謝罪をして


ゆっくりゆっくり

部屋の奥へと後ずさり・・・




「 ・・・ごめんなさい!」



さなと夏目に対して

大きく謝罪をし、そのまま

窓から落ちるようにして

去って行った。






「 ・・・っ。」



「 ・・・ふぅ。」





その場に残されたさなと夏目は

紫樽が逃げ去った窓を

暫く見詰める。




紫樽から庇うようにして

抱いていたさなを

夏目がゆっくりと離した。


・・・さなにとっては

かなり気まずい雰囲気であるが・・・




「 ・・・大丈夫か?」



夏目は気にも止めず

さなの体を案じた。



「 もう、苦しくないか?」



さなが俯いたままの状態な為

夏目が優しくさなの背中を擦る。



「 ・・・っ。」



先程まで苦しかったものはすっと取れているのに

違う意味で胸が苦しくなるさなは

素直に答えられず俯いたまま。



そんな、さなに対して




「 ・・・さな。」




優しく声を掛ける夏目は

ずっとさなの背中を擦り続けている。



「 ごめ、なさ・・・い。」



そして、

自然と零れるさなからの

謝罪の言葉。



/ 406ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp