第4章 俺がアイツで、アイツが俺で 【前編】
夏美に真ちゃん(中身は俺)を連れてってもいいかメールすると、夏美は快く了承してくれた。
今は多恵ちゃんと一緒に買い物をしてるらしく、しかも多恵ちゃんも明日宮地サンの弟の裕也サンとプールに行くらしい。
で、どうせならWデートしちゃおうって話になってたらしく夏美も俺にちょうどメールをしようとしてたみてぇだ。
因みに多恵ちゃんと裕也サンは彼が卒業する時に告ってそっから順調に付き合っているみてーだ。
夏美曰く、付き合い出したと聞いて大坪サンはかなり号泣したらしい。
…ま、あんな可愛い妹を取られたんだもんなー。そりゃさぞ悲しいだろ、ってそんな事言ったら俺も同じ事してた!
俺も付き合う前は辰也さんにだいぶ締められたもんよ〜。
あん時は怖かったけど今はいい思い出になってるけどな。
おっと、長くなっちまうからプールの話に戻すと俺達は計5人で行くことになると思ってたら、夏美から思わぬメールが来た。
ー
それじゃあ、真ちゃんがボッチになっちゃうから誰かもう1人誘ってみるよ!ちょっと待ってて^_^
ー
ボッチ。
そうだ、俺は今真ちゃんだからボッチになっちまうんだった……。
夏美、お前の気遣い、ありがてえんだけどめちゃくちゃ胸が痛いぜ。
ー
お前意外とひでえなw
まぁいいや、大勢いた方が楽しいもんな!じゃあ待ってるぜ〜(^_−)−☆
ー
と、心が抉られる思いでメールを返し俺達は帰る支度をする。
勿論、俺は真ちゃん家、真ちゃんは俺ん家に。
ケータイはお互い自分のを持つことにした。メモリもそうだけど、そこまでして見繕うのはしんどいからな。
俺達は途中別れるまで明日の事について色々と喋っていた。