第4章 俺がアイツで、アイツが俺で 【前編】
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お待たせ〜^ ^
清志先輩が来てくれる事になったよ!しかも車出してくれるって^ ^
秀徳バスケ部が揃って超楽しみだね、カズ君♥︎♥︎
明日は○○駅に朝10時集合ね。寝坊したら宮地兄弟にドヤされちゃうよ〜^_^
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驚きを隠せない俺は即座にメールを返して真ちゃんに顔を向ける。
「ねぇ、真ちゃん!明日宮地サン、兄弟ダブルで来るってよ!ヤバくね!?」
「メンバーは宮地兄弟に、大坪さん、氷室、俺と高尾か。…凄いメンバーなのだよ」
「やば!!めっちゃウケんだけど!宮地サン、まだみゆみゆ追っかけてんのかねー?」
俺は思わず吹き出し腹を抱えて笑っていると真ちゃんが呆れたように俺を見つめる。
「おい、高尾。俺達は今非常事態なのだぞ?何故そんなにヘラヘラしている?」
「あ、わりいわりい。だって宮地さん達とは卒業式以来会ってないだろ?だからつい、嬉しくてさ」
鼻を擦りながら言うと、真ちゃんは口角を微妙に上げていた。
「ふん。それもいいが、高尾。何度も言うが、宮地さん達の前でいつもみたく振る舞うなよ」
やり取りを続けているうちにもう別れるとこまで来て俺は真ちゃん家、真ちゃんは俺ん家に向かう。
「わーってますって!それに真ちゃんこそ、代わりに夏美を頼むぜ!じゃーな!」
そして明日の健闘を互いに祈って俺達は別れた。
こんな形だけどダブル宮地さんに会えるし、夏美の水着姿は拝めるし楽しみは楽しみだけど、やっぱり早く元に戻りてぇ。
あー、明日がとにかく無事で終わって欲しいぜ…。
俺は複雑な気持ちで真ちゃんの家に辿り着き、なるべく緑間一家とは絡まずに明日を待った。
後編へ続く。