第4章 俺がアイツで、アイツが俺で 【前編】
俺達は気の済むまで叫んだ後、お互いに向き合ってこれからどうするかを考え始める。
しかも、明日は夏美と2人っきりでイチャイチャとプール行くってのにこの様。めちゃくちゃ楽しみにしてたから俺は真ちゃん(外見は俺)の両肩を掴んで、ゆさゆさと揺さぶる。
「おい!何するのだよ、やめろ、高尾!」
「どーすんだよ!?明日、夏美とプール行くってのにぃぃ!!真ちゃんの身体じゃ行くにも行けねえじゃんかよー!」
そう、今日は明日の為に頑張ってたようなもんだ。
なにせ、俺の自慢の可愛い可愛い夏美の水着姿が拝めるんだからよぉー!!
ようやく明らかになる体のラインにおっぱいの大きさと形、雪のように白い肌、そして水に滴っていつもより色っぽい姿。
にドキドキして、タイミング狙ってセクハラ…じゃないスキンシップして、ロマンチックなチューして…。
なのに、なのに…。そりゃねーよ…。
神様なんて信じちゃいねえが、もしいるのならかなり残酷すぎる。
俺の下心に下された天罰か!?
って思う位ショックがでかかった。
真ちゃんを気が済むまで揺さぶると俺は絶望に顔を歪ませ、下を向く。
俺が途方に暮れていると真ちゃんが口を開く。
で、ヤツの様子を見ると両手の握り拳を震わせて悶えていた。
「俺だって…明日から…蟹座かさそり座、どっちでおは朝占いを見ればいいのだよぉー!?」
っておい、そこかよ!?