第2章 初デート〜White Love〜
ーSide 夏美ー
高校2年の冬、WCの準決勝を経てから私とカズ君は付き合うことになった。
なんで、そんな微妙な時期にくっついたかって?
それはとある理由で、カズ君から準決勝で当たった陽泉に勝ってから私と付き合いたいって言われたからなんだ。
で、本当に約束通り勝ってきたカズ君。
本当にかっこよすぎて、感動で胸がいっぱいになって涙がいつの間にか溢れていた。
そして私を包み込むように優しく抱き締め、耳を疑うくらいの甘くて痺れる告白とキスをしてくれた。
…今でも思い出すと顔がにやけちゃう。
しかも決勝は因縁の洛山に苦戦するも、皆ゾーンとやらに入って辛くも勝利し、WC初優勝を手にした。
カズ君達スタメンは勿論、私や秀徳メンバー全員で溢れる涙と笑顔を溢し、雄叫びをあげ、大きすぎる喜びを分かち合った。
「カズ君…!おめでとう…。最高だよ…!!」
私は人目もはばからずカズ君の元に向かうと、カズ君は何時ものようにおちゃらけて、両手でハートマークを作ってこう言ったの。
「へっへーん、愛の力は強いのだよ!」
「…もう、カズ君てば!」
ちょうどその場にいた、真似されてキレる真ちゃんを他所に私とカズ君はお互い笑い合っていた。
宮地先輩にはどやされたり、他のメンバーにはかなり冷やかされたけどね。
そんな事よりも、もうこれ以上ないほど幸せ過ぎて、胸が別の意味で痛かった…。