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300Kmと0㎝

第13章 見つめる先にあるものは


No side


木「藍蘭ー!起きろー!」

スースーと寝息を立てる藍蘭を囲むように立つ男子4人。

赤「起きませんね。」
黒「木兎の声にも起きないとは!」

感心したような顔の赤葦と黒尾。
月島は呆れたような顔をしていた。

ペチペチと頬を叩く木兎。
おーいと声をかける黒尾。
顔にかかる髪を避ける赤葦。
ため息をつきながら見守る月島。

黒「夜更かし?」
赤「疲れてるんじゃないですか?」
木「もしや!アレかっ!」

衝撃を受けたような顔の木兎と
わからない、という表情で首をかしげる3人。

赤「だからなんなんですか。」

木「一つ屋根の下に一組の男女が夜を明かした…」

黒「それがなんだってんだよ。
合宿なんだから同じ施設だろ?」

木「万が一がある!
ツッキー!誰かと付き合ってないのか」

月「はぁ…?付き合ってないですけど…。」

木「キャプテンとか、違うのか!」

赤「木兎さん、それじゃ彼がキャプテンと
付き合ってるみたいになってます。」

木「はっ!そうか!藍蘭の事だ!」

月「…さぁ?」

バスでのあの光景を見て何も言えなかった。

木「じゃあ、キャプテン君はじゃなくても
あり得る話がある!」

黒「一組…夜…男女…!」

衝撃を受けたような顔をした黒尾。

黒「木兎!それはない!藍蘭に限ってない!
考えたくもないっ!」

木「年頃だぞ…もう手遅れっ!バニズんだ!」

続きを言おうとする木兎の口を塞ぐ。

黒「年下に変なイメージを植え付けるな!」

必死の黒尾に対し

赤「なんとなく予想がつきました。
でも、藍蘭はそんな人じゃないって知ってるんで。」

月「右に同じです。それに、どんな間違いがあっても誰もそんな事しません。
藍蘭さんに、まずそんな事できないでしょうし。」

しんっ…とした所に藍蘭の声が聞こえた。

藍蘭「けい…よかった……」

木「これは、どうゆうこと…?」

話していた内容も内容で、変な想像をした木兎

木「ツッキー!これはどういう事だ!」
月「知りませんよ!僕にもなんの事か…」

少しだけ赤面する月島を追いかける2人。

赤葦だけがなんでもないような顔をしていた。

赤「思っても無いでしょうに」

そして静かに抱き上げると人知れず体育館を後にした。

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