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300Kmと0㎝

第13章 見つめる先にあるものは


藍蘭

合宿2日目。

烏「藍蘭!」

藍蘭「はい!」

休憩中に呼ばれる時は大体、
スコアブックと各プレーの成功率の確認だ。

いつもの通りそれらを持って烏養コーチの元へ。

それを手渡すし戻ろうとすると

烏「ああ、そうだ。体のケアだけじゃなく
メンタルの方も頼んだぞ。
マネージャーのお前達の方が一緒にいる時間が長いからな。」

はいっと大きく返事はしたものの、
自分にできることを考えると多くはない気がした。

応援は当たり前のことだし、
特別何かをする事は思いつかない。

一旦考えるのをやめて、選手達のいる場所へ向かう。

ペナルティをこなしている最中、
選手達についている清水達は忙しそうにタオルを配っている筈だ。

まだ、選手達は戻ってきていないようで、
2人タオルを持ったまま話していた。

私に気づいた清水は、手をこちらに振る。

清「お疲れ。コーチから何か言われた?」

藍蘭「うん。メンタル面でのケアもしろって。
どうしたらいいんだろう。」

谷「難しいですね。」

清「メンタル、か。負け続きだから?」

藍蘭「それもあるだろうし、暑さとか
体力的に苦しくなる要素かたくさんある。」

3人で頭を抱えているうちに、
選手達は帰ってきた。


スクイズを配りながら、励ましの言葉をかける。


どうしていいかわからないからこそ、
自分にできる精一杯の応援を送ろう。


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