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300Kmと0㎝

第13章 見つめる先にあるものは


No Side

月「日向と僕じゃ元の才能が違いますからね〜」

黒尾がワザと挑発じみたことを言うと、
作り笑いでそう言った。

そこに、音駒のメンバーが体育館へ入ってきた。

月「じゃあ 僕お役ご免ぽいんで失礼します」

小さく頭を下げ、体育館を出て行った。

出て行く月島を黙って見送ってしまってから
ハッとする。

木兎ら3人が話しているのを見たり、
出て行ってしまった方向を見たり、
音駒のメンバーを、見たりと視線が落ち着かない。

居た堪れなくなった藍蘭は、
月島を追いかけようとした。


赤「藍蘭さん。」


呼び止められて、振り返ると3人は
まっすぐこちらを見据えて、首を左右に振っていた。

まだ表情に迷いを見せる藍蘭に
声をかける。

木「メガネ君にはメガネ君の考えがあるんだろーしな。」

黒「俺らの中の誰かが行ったって、
どうもできねぇしな。」

赤「身近な信頼できるような人なら、なんとかなると思いますけど…。」


藍蘭(蛍にとって信頼できる人…。)

山口の顔を思い浮かべている藍蘭の後ろでは

木「俺には赤葦がいるもんなー!」

と木兎が赤葦に飛びついている。
ふっと笑みを零しながらそれを避ける赤葦。



賑やかに合宿1日目の夜は更けていく。

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