第12章 苦さと、甘さと
藍蘭
さて、どこに座ろうか。
空いている席は力の隣か澤村くんの隣。
どっちでも、大丈夫そう。
でも、澤村くんの隣は、何となく怖いかなぁ。
やっぱり、力?
藍蘭「力、隣でもいい?」
縁「どうぞ。」
力が窓側にずれて、席を空けてくれた。
田「俺の隣じゃだめですか!」
西「抜け駆けはだめだぞ、龍、力!」
何て隣の席から言っている。
縁「お前らの隣だと、煩くてかなわないだろう。」
私が苦笑いしていると、口を開いたのは
澤「なら、こっちこいよ。藍蘭。」
藍蘭「い、いや大丈夫よ。主将の隣だなんて、烏滸がましいし隣に入れば気になるでしょ?先輩には、ゆっくりして頂かないと…。」
苦しくも言い訳がましくも聞こえただろう。
澤「縁下にも、気を使わせるだろ?先輩と相席なんて。な?力。」
縁「え、えっと…。」
何だか、無理してる??
ものすごい苦笑いだけれど。
澤「ほら、こいよ。安心して寝てくれればいいからさ。」
笑顔の圧力って怖い。
田「大地さんが言ってるのだけ聞くと、なんかイケナイ事に聞こえるな…。」
西「大人っぽいからな。大地さんは。」
田「寝てくれればいいとか、バスではダメっすよ?」
何て事を言う2人を孝支達はお腹を抱えながら、肩を震わせている。
その人達に澤村くんの軽い?叩きが入って
澤「そういうのじゃないからな。」
と言われた。
もう、澤村くんの隣に行くしかない雰囲気で、
大人しく澤村くんの隣に座った。
私の席が決まったところで、
滝ノ上さんが出発の声をかけた。
ーーーーーー席順ーーーーーー
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| 荷物類 |
|菅原|東峰| |藍蘭|澤村|
| |縁下| |田中|西谷|
|木下|成田| |山口|月島|
|影山|日向| |谷地|清水|
|武田|烏養| | 入り口 |
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|滝ノ上|
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