第8章 虎視眈々
弧爪
クロの好きな人。
だだそれが気になったから、見てた。
クロは何時も気付いては、目線を奪われていて、
常に彼女を見てる気がした。
いつものクロは、そういうのあんまりないけど…。
今回は別らしい。
弧「なんか、クロらしくない」
黒「はぁ?」
弧「なんか、余裕無いよね。」
黒「……。」
図星だったらしい。
少しして、苦い顔をしたクロは
口を開いた。
黒「余裕なんて、少しもねぇよ」
こんなに、誰かにあせらされるクロは、
狂わせられるクロは、見たことが無い。
また、切羽詰まった様な顔をしてる。
俺は、知らないけど…。
彼女はきっとクロを見てない。