第5章 行く手を阻まれ揺れる想いは
藍蘭
《仕事、終わりました。》
木兎《お!じゃあ、自販機んとこ。》
《はい。》
なんでわざわざそんな所まで。
自販機までは、少しいくのが面倒だった。
今日は、月島くんたちと練習しないのか
何てことを考えて、
赤葦さんも、練習してないのか。
何てことも考えて。
苦しくなった。
辛かった。
本当のことも言えずに、木兎さんに会いに行くのが。
彼に会いたい。
会わないといけない。
そう思うだけで、行動には移せなくて
悲しくなったから、私は走って向かった。
少しでも、早く彼に会うために。
会える時間を作る為に。