第16章 責任 ーキャプテンー
藍蘭
藍蘭「大地、どうかした?」
澤「急いできてもらって悪いな。
洗ったゼッケンって、どこにある?」
藍蘭「潔子に聞けばよかったじゃない」
澤「そうだったな。でもまぁ、戻ってきて欲しかったしな」
ニコニコと優しく笑うのを見て、
あまり もう、とはいえない。
藍蘭「いまもってきてあげますよ。待ってて」
澤「おう!頼んだ!」
ちょっと走り出そうとすると、あぁ、それから。と呼び止められた。
澤「いつでも、俺は待ってるから」
藍蘭「え?」
何でもないよ、と笑って私の背中を押す。
呼び止めるなら大事なことじゃないの?
疑問を抱えつつも、時間に急かされてゼッケンを取りに向かった。