第14章 熱
藍蘭
さあ、席取ろう。
今日の配膳は朝じゃないから、ゆっくり食べれる。
キョロキョロと周りを見回す。
菅「おーい藍蘭!こっちこいよ!」
烏野3年のみんなが固まって食べてる。
藍蘭「うん、行く!」
ご飯を取りに行こうと思い、返事をしてから
えりちゃん達が配膳している方へ向かう。
清「藍蘭。」
振り返ると、潔子がご飯を指差す。
ぱぁぁぁっと顔が明るくなる。
あそこには並びたくないから。
と、また振り返ると選手陣が長蛇の列をなしている。
藍蘭「ありがとう、潔子。」
フルフルと首を振って「澤村が」と呟いた。
わたしがありがとう、というと、おう、とだけ返した。
でも、と続けて、
澤「取りに行ってた方が、藍蘭が困らないって
言ったのは清水だろ?」
清「私達も一緒にどうかって、言ったのは菅。」
菅「3年全員で、って言ったのは旭だろ?」
東「大地が、3年全員でいることも少ないなって言ったんだろ!?」
澤「それはっ…」
一周した所で、大地の手を掴む。
藍蘭「みんなのおかげだから、ね?
ありがとう。」
フッと笑うと、大地たちの顔がボンっと音を立てたように、
赤くなる。
そのあと、潔子がギュッと抱きしめてくれた。