第14章 熱
No Said
何本打ち続けただろう。
時計を見ると6時を指していた。
7時には先輩が来て、一時間の朝練
後、
朝食という流れだ。
2人だけでできる速攻の練習は、
朝は後一時間少ししかない。
がむしゃらにやればいいというものではない。
だが、2人の表情にははっきりとした焦燥感が
現れていた。
不意にガラリと扉が開く。
日「な、なんだ!」
影「……」
じっと扉を睨むと、現れた人物に目を見開く。
日/影「おはようございます!」
藍蘭「日向くん、影山くん、おはよう」
持っていたバスケットの中身を取り出して
藍蘭「少し早いけど、朝ごはん食べない?」
開いていた目を輝かせて、
日/影「いただきます!!!」
リスのように頬を膨らませる2人を見て
藍蘭は頰を綻ばせた。
藍蘭「喉詰まらせないようにね?」
そういう側から喉を詰まらせる日向に、
急いでお茶を出す。
日「死ぬかと思った…」
影「落ち着きねーな、お前」
それをきっかけに言い争いが始まる。
藍蘭(気まずそう、って仁花ちゃんが言ってたけど
心配しすぎているのかも)
言い争いをしても、すぐにおにぎりは消えた、
ごちそうさまでした、と2人は頭をさげると
立ち上がる。
日/影「よし!やるぞ!」
走ってコートへ戻っていった。