第4章 祭での攻防
神楽と沖田が熾烈な戦いをしていた時……。
バーン!
将軍の物見やぐらの方から爆発音が聞こえた。
「え……」
新八はその様子を見て、呆然とした。
「将軍が……撃たれた!?」
祭の客は次から次へと逃げ帰って行く。
「チッ」
沖田は舌打ちをした。
隣で神楽も怒りを露わにしている。
そのまま2人は将軍の物見やぐらの方へと走って行った。
「え、え!? ちょっと、2人とも!」
新八は止めたが、2人は構わずに祭りの会場へと走って行った。
神楽と沖田が着いた時、真選組の面々はからくりの軍団に追い込まれていた。
神楽と沖田はそんな様子を見て、苛立ちを覚えながらも近くにいたからくりを破壊した。
バッコーン!
「え!?」
「何だ!?」
中心で戦っていた近藤と土方が爆音の方を見る。そこには……。
「祭を邪魔する悪い子は」
「だーれだー」
怒りを露わにした神楽と沖田が立っていた。……オーラがとにかく怖い。
「あ! あれは妖怪祭囃子! 祭を妨害する暴走族などを懲らしめる、いにしえの妖怪だ!」
「いや、違うと思う」
そんな真選組局長と副長にはお構いなしに、神楽と沖田の2人は次々とからくりを壊していく。神楽は素手で、沖田は得意の剣術で。
「祭の神が降臨なされたぞー! 勝利は我らの手にありー!」
そんな2人を見て、完全に祭囃子だと思い込んでしまったゴリラが叫んだ。だが、2人が登場したことにより、真選組の士気が上がったため、からくりの軍団が少しずつ減っていった。
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