第4章 祭での攻防
からくりの軍団を一掃した後、神楽はつまらなさそうにからくりの頭を持って遊んでいた。
「あーあ、祭……もうちょっと楽しみたかったアル……」
からくりの頭を回して飛ばす。一体、この遊びを何回やったのだろうか。
「……チャイナ」
神楽の後ろから沖田がやって来た。
「……サド」
神楽は後ろを振り返って、苛立った様子で沖田を睨んだ。
「何アルカ? 今、私はお前の顔なんて……」
「……これ、やるでさァ」
「え……」
沖田が神楽に渡したのはイカ焼きだった。
「……お前……これどうしたアルカ?」
「……店に残ってたから、持って来ただけでさァ」
「……」
神楽はじとーとした目で沖田を見た。
「警察がそんなんでいいアルカ?」
ハァと盛大にため息をついた。
「でも……」
ひょいっと沖田が持って来たイカ焼きを取って、神楽は笑った。
「ちょうどお腹の足しになる物が欲しかったアル! ありがとうネ!」
そう言って、神楽はイカ焼きを一口食べたのだった。
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