【3Z】犬のように愛し猫のように可愛がる【R18/BL】
第11章 文化祭
「つまんねーな、これ」
「やっぱりここに居たんですか」
視聴覚室で映画研究会の子達が作った映画を見てぼやいている銀八を見つけ八雲は声をかける。
「あぁ、白水先生か。暇そうだなーお前。こんな日にやる事ねーのかよ」
あんたに言われたくない。
そう思ったが八雲はそれをスルーして話に戻る。
「生徒達の様子見に行かなくていいんですか?」
「は?なんで?」
「なんでって…」
一瞬たじろぐ。
担任なのだからそれをして当然だと思うのだが…。
「いーんだよ。あいつらの好きにさせておけば。ほらあれだ、うちのクラスは自由な成長がモットーだろ?」
「はぁ…」
そんな事初めて聞いたが。
だが妙に納得してしまいつい頷いてしまった。
「それより、お前も映画観るか?ストーリーは単純だし構成もありきたりで全然面白くないけどな」
「あの、先生方、できればもう少し静かに観てもらえると…」
映画研究会の子らしき子が声をかけてくる。
そこで八雲は周りの目に気付き謝罪する。
「あ…ごめん。うるさかったよね」
「いえ…あと、ここ一応禁煙なんですけど」
くわえ煙草の銀八に生徒が注意を促す。
「なぁ、違う映画ねーの?」
「あの、会話する気あります?」
「だからよー、こんな素人丸出しの映画じゃなくてもっとあるだろ面白いやつ。『となりのペドロ』シリーズとか」
「いい加減にして下さい坂田先生。ど素人の子供が作った映画なんですから、これくらい陳腐な方が逆にいいんですよ」
「あの、白水先生庇う気あります?なんかサラッととんでもない言葉聞こえたんですけど」
「なきゃポルノだな」
「学校でそんな物ダメに決まってるじゃないですか。で、ジャンルは?SM?それとも痴漢もの?」
「興味津々じゃないですか。てかあんたらホントに教師?」