【3Z】犬のように愛し猫のように可愛がる【R18/BL】
第21章 鎖は切れた
「明日には来れそうか?」
単刀直入にそう言われ、俺はテーブルの近くに置いてあった封筒を差し出した。
「行きます。これを校長に渡しに」
「…本気か?」
坂田先生が眉間に皺を寄せる。
テーブルの上に置いたのは辞表だ。
「はい」
大きく頷く。
元々熱意があって教師になったわけではない。今まで通り生徒の前に立てる自信がなかった。
だったら、もうこれ以上迷惑をかける前に、辞めた方がいい。
「すいません。こんな勝手な事言われても、困りますよね。坂田先生にも散々迷惑かけちゃって、何もお礼出来ないままで。…ホント、今までありがとうございました」
深々と頭を下げる。