【3Z】犬のように愛し猫のように可愛がる【R18/BL】
第16章 絶対的な関係
小屋に入るとソファーに寝転がった高杉が出迎えていた。
「今日はいつもより呼び出し遅かったな」
いつもは高杉が遅いと文句を言っているが、今回は立場が逆転し八雲が言う。
「あいつがしつこかったからな。この時間になっちまった」
高杉が不満そうに言う。
あいつとは朝の女子生徒の事だろうか。
ずっとモヤモヤとしていた事を思い切って聞いてみることにした。
「あの後、あの子に告白されたのか?」
「あぁ…そういやそんな感じの事言われたな」
そんな感じって…真面目にあの子の話聞いてなかったのかな。
拍子抜けする高杉の返事に少し戸惑ってしまう。
「…それで、お前はどう返事したんだ?」
「断ったに決まってんだろ」
「…そっか」
「…何ニヤついてんだ?」
「え?いや、何でもない!」
無意識に顔が綻んでいたらしく、怪訝そうな顔を向けられてしまった。
そっか、断ったのか。
胸の痛みが嘘のように消えていた。
あの子には悪いけど、高杉が誰かと付き合うなんて耐えられそうもない。