【3Z】犬のように愛し猫のように可愛がる【R18/BL】
第16章 絶対的な関係
「え、違うのか?」
「いえ…違わないと思います。…多分」
「多分?」
曖昧な返事に不快げに眉をひそめる。
「あぁ、すいません。改めて人にそう言われちゃうと、なんか。…けど、きっとそうなんでしょうね」
「お前なぁ…」
何の気負いもなく答えてくる八雲に思わずため息が出る。
「すいません。…俺、今まで人を好きになった事なかったから、ちょっと分からなくて」
「…今まで一度も?」
「はい」
「初めてなのか?」
「はい」
「え、じゃあお前童て…っ!!」
言葉の途中で足を思いっ切り踏まれ痛みに涙ぐむ。こういう時だけは容赦ねーなこいつ。
…にしても、この歳で経験なしかよ。
憐れむような目で八雲を見つめていると不機嫌そうに睨まれてしまった。
銀八は何事もなかったかのように話題を変える。