• テキストサイズ

【3Z】犬のように愛し猫のように可愛がる【R18/BL】

第13章 思わぬ落とし穴





「なんでだよ。まだ体要求され続けてんだろ?お前だってこのままじゃ…」



「俺は困ってませんから!」



言葉を遮り睨み付けてくる。
こんなにも感情を表に出すこいつは初めて見たが、それでも何を考えているのかはさっぱり分からない。



高杉を庇ってんのか?
お前弱み握られて脅されてんだろ?庇う必要あんのか?



「…お前が何と言おうとこの件を放置する事は出来ねーよ。高杉の所には行く」



「止めて下さい!お願いですから!」



八雲は銀八の服を掴み懇願する。
その顔は今にも泣きそうだ。



「なら理由を言え。お前がそこまであいつを庇う理由が分からねぇよ」



俯き黙ってしまう。
…理由は言えねぇってわけか。


口を開く気配もなく俯いたままの八雲に銀八はイラつき始める。



「言えねぇんなら仕方ねーよな。離せ。俺は行くからな」



痺れを切らし服を掴む八雲の手を払う。



「お願いです!それだけは!…な、何でもしますから!」



その言葉にピクリと片眉が動く。


こいつ、今なんて言った?
何でもしますだ?本気で言ってるのか?
分からねぇ。高杉がこいつの何を変えたんだ。
こいつは真面目なんかじゃねぇ。ただのバカだ。


先ほどからイラつきが収まらない。
自分の中でどす黒いものが広がっていくのが分かった。
無意識の内に口角が上がる。

/ 331ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp