【3Z】犬のように愛し猫のように可愛がる【R18/BL】
第13章 思わぬ落とし穴
「だとしたら、高杉がテストに出る代わりにお前に何か条件を出してお前はそれを飲んだ、と俺は思ってんだよ。…違うか?」
しばらく沈黙が続くと八雲はふっと笑いを零す。
「探偵にでもなったつもりですか?」
「そうかもなぁ。こう見えて相棒の再放送は見逃さない派なんで」
「そうみたいですね。まるでドラマのような推理でした。じゃあ俺もドラマっぽく答えますね。証拠はあるんですか?」
その言葉に一瞬たじろぐ。
まさかそんな返しをされるとは…
「証拠は…ねぇよ」
「それは残念。じゃあその推理は立証されないわけですね」
小さく笑われ何とも腹立だしい。
一体なんでそこまで高杉との事を隠すんだ?
何かあったのは間違いないんだ。突き止めたいが、これ以上の質問が思い付かない。
「それじゃあ、俺もう行きますね。面白い話が聞けて楽しかったですよ。けど高杉とは何もありませんでしたから」
「待てよ」
「…まだ何か?」
その場を立ち去ろうとする八雲の腕を掴む。
このまま逃がすかよ…。