【3Z】犬のように愛し猫のように可愛がる【R18/BL】
第13章 思わぬ落とし穴
「体調はもう大丈夫なのか?」
「はい、おかげさまで」
「そうか。じゃあ質問を変えるが…お前高杉と何があった?」
八雲の顔が強張る。
しかしそれも一瞬の事でまたいつもの作り笑いの顔に戻る。
「…ちょっと、質問の意味が分からないのですが」
「休み明けテストの時、高杉と何かあっただろ」
「何もありませんよ。どうしてです?」
「正直に言うと、お前が高杉を説得して連れて来れたと思ってねぇ」
「ヒドイですね」
苦笑交じりに小さく笑う。
余裕そうだな。
まだ想定内ってことか?
「別にお前に実力がないって言ってるわけじゃねーよ。つーか、あいつは誰が説得しに行こうと来ねーだろうしな」
八雲の顔から笑いが消えこちらを無言で見つめる。
「これでもあいつの事3年間見てきてるからな。大体の性格は分かるよ。無条件であんな事参加するとは到底思えねぇ。もちろん、クラスの為に動く奴でもねぇ」
相変わらず無言のままこちらを見つめている。
だがその表情からは相変わらず感情が読み取れない。
銀八は構わず続ける事にした。