【3Z】犬のように愛し猫のように可愛がる【R18/BL】
第13章 思わぬ落とし穴
その質問に仕事の手が止まる。
「…どこって?」
動揺がバレないようになるべく平然を装い聞き返す。
「バカ校長共と見回った時は一緒だったけどよ、お前途中どっか行っただろ。そっからずっと見てねーけど、どこ行ってたんだ?」
「…坂田先生と同じでトイレですよ」
「ずっとじゃねーだろ。何?便秘?」
「いや、違いますけど」
「じゃあどこに居たんだよ」
「…色々と、校内回ってたんですよ」
「じゃあなんで騒ぎの時居なかったんだ?」
「騒ぎ?」
文化祭で何か事件でも起きてたのだろうか。
酒の件でそこまでデカい騒ぎになっているとは思えないし。
「お前のことだし、知ってたら新八達と一緒に俺のとこ来そうなもんだけどな」
どういう事だ?一体何が起きてたんだ?
頭に疑問ばかりが浮かび無言で銀八を見つめる。
「…その様子だとホントに知らねーみたいだな。ホントに校内に居たのか?居たら嫌でも分かるだろ」
言葉に詰まる。
一体何が起きていたのか聞きたいところだったが、
それを聞いてしまったら校内に居たという嘘も即バレてしまう。