第4章 ハリー・ポッターと炎のゴブレット
『ここ、どこだろ....』
墓場のような場所をさ迷って歩いていた。
傷が痛む。
なんでかな?
何か、トロフィーのようなものが光ってる。
それを泣きながらハリーが掴んでる。
その脇には、男の子が....。
あれは、ホグワーツの生徒?
セドリック・ディゴリー?
何度か話をしたことがある。
目を見開いたままの彼は、きっと....
「リエル!」
「シリウス....?」
じゃあ、今のは夢?
ベッドの上で半身を起こす。
「私、どうしたの?」
「指輪が割れたのと同時に、我々は総理の部屋に姿くらましをしていた。きっとダンブルドアが仕掛けていたんだろう。そこで目にしたのは、気を失った総理と、倒れていたリエルだった。」
「私、何で倒れたのかな?プロテゴホリビリスを使ったから?」
「いや、ダンブルドアはこう言っていた。感情の高揚が力を爆発させた、と。」
感情の高揚....
「.......ルシウス・マルフォイ。あいつが10年前、義父さんと義母さんを殺した男なんだ....。今日初めて見て、思い出した。」
「それで感情の高揚か。」
「....殺そうと思った。でも、ドラコの顔がうかんで、あんなやつでも人の親だからって思って、殺せなかった。」
シリウスは優しく私を抱きしめた。
「大丈夫だ。それで良かったんだ。君が手を汚して、喜ぶ者なんていない。」