第3章 ハリー・ポッターとアズカバンの囚人
噴水の場所に降り立つ。
「ハリー、聞きあきたかもしれないが、君はお父さんにそっくりだ。目以外は。目は」
「母さんにそっくり。」
シリウスは私を見た。
「リエル、君には一番世話になった。それと、ずっと信じてくれていて、ありがとう。」
「これからもずっと信じてる。」
お互いを抱きしめる。
「リエルも聞きあきたかもしれないが、リリーにそっくりだ。君たちがリリーとジェームズと過ごせた時間は、私より短かった。だが、愛する人は離れない。ずっと一緒だ。ここにいる。」
ハリーの胸をトントンと叩いたシリウスはニコリと笑ってバックビークの方に向かう。
「シリウス、絶対また会えるよね?」
「もちろん。騎士団の本部に行くつもりだ。大丈夫。私はいつでも見守っているさ。リエル、君は自分の力を怖がっていたが、強いのはいいことだ。それも才能だ。自信を持ちなさい。」
「うん!元気でね!」
バックビークに跨ったシリウスはハーマイオニーを見た。
「君は若いのに素晴らしい魔女だ。」
私はバックビークを抱きしめた。
バックビークも私に擦り寄る。
「シリウスをよろしくね。」