第3章 ハリー・ポッターとアズカバンの囚人
「何をしようとしてるのか、聞いてもいい?」
「.......ピーター・ペティグリューは昔、指だけを残してネズミに化けた。死んだと見せかけるために。そして、ウィーズリー家の子供が飼っているネズミが....」
「スキャバーズが、ピーター・ペティグリュー?シリウス、あなたはそのネズミを捕まえて殺す気なんだね?」
押黙るシリウス。
「私も手伝う。」
「リエル、君を巻き込むつもりは」
「私の意志で。両親を裏切ったなら、許さない。」
「大丈夫さ。私がやる。」
「.......私は、あなたを殺人犯には絶対しない。」
シリウスは少しだけ嬉しそうに笑って、私を抱きしめた。
「ありがとうリエル。」
部屋に戻るとすぐにリーマスに呼ばれた。
リーマスの部屋には忍びの地図が広がってる。
いつの間にこんなものを?
「リエル、シリウスと会っていたね?」
「うん。」
「君は危険な行動をしたって分かってるのかい?ご両親は身を呈して君たちを守ったのに、これじゃあまりにもお粗末じゃないか。」
「.......ピーター・ペティグリュー。リーマスの旧友だったんだよね?死んだと見せかけて生きている卑怯者を。」
「見せかけて?奴は死んだ。」
「生きてるんだよ。12年前、私たちの住処をヴォルデモートに教えた人間は、ピーター・ペティグリュー。」