第3章 ハリー・ポッターとアズカバンの囚人
《ハリーside》
どうして、僕にはいつも危険がついてまわるんだろう?
たまたまシーカーとして出たクディッチの試合も、ディメンターによって中止され、気がついたのはしばらくしてからだった。
「何でディメンターは僕に興味を示すんですか?」
ルーピン先生に尋ねる。
「....初めてリエルがボガートと対面した時、変身したのはヴォルデモートだったんだ。私もアルバスも驚いてしまってね。」
「あの、リエルは今までどんな暮らしをしていたんですか?先生が親代わりだとか、シリウス・ブラックも大切な人、とか。」
「リエルは君と離された後、孤児院に入ったんだ。すぐにマグルの里親にもらわれたが、2歳になってすぐにデスイーターに.......。それからはブラック邸で育てられてきたんだ。」
僕よりはましな暮らしかな?
きっとそうだ。
「今、自分と比べたね?ハリー。いけないことだよ?」
「でも、きっと僕より....」
「確かに、君の家は酷い。リリーの家族とは思えないほどに。でも、リエルは二度も目の前で親を殺されている。今もあんなに笑っているが、本当は自分の力が抑えられないことに怯えている。」